footballhack: ポストプレーヤーの技術 ”背中押し”

2014年1月11日

ポストプレーヤーの技術 ”背中押し”


今回はFWに必須のポストプレイについて解説したいと思います。ポストプレイとはFWが相手のDFラインの前で体を張ってボールをキープするプレーを指します。ボールをキープできたら味方に落とすか反転して前進します。前線でタメが出来ると攻撃の厚みを増したり、攻撃そのものをつないでいくことができます。逆にポストプレイがうまくいかず前線にタメがない攻撃は、単調に終わりやすいです。味方のクリアボールやアバウトな前線へのフィードをいかにキープできるかが、攻撃の鍵となります。ですからポストプレイが重要なのです。

一方バルセロナではポストプレイは殆ど行われません。正確なパスとレシーブとポジショニング技術があればポストプレイ無しで前進できます。しかし、そんなことが出来るのは一部のチームに限られます。ほとんどのチームがポストプレイを欠いては攻撃できません。ですから、ここで紹介する「背中押し」という技術をマスターしてポストプレイを磨けば、どんなチームでも活躍できるようになるでしょう。早速いってみましょう!






  背中押しとは


今回はパラパラ漫画風に

DFがロングボールを跳ね返すところだとしてください。ボールが飛んできます。 背中押し 001

背中押し 002

更に来ます

背中押し 003

もっときます。このへんまできたらボールの落下地点を予測することができます。

背中押し 004
カメラをやや後ろにずらしました
背中押し 005

ボールが頭上を超えそうなので、バックステップを踏んで下がります

背中押し 006

下がったらジャンプして最高到達地点でヘディングします

背中押し 007

ナイD!!

と、ここまでがDFのロングボールへの対処の基本です。次はFWを当ててみましょう。

先ほどのように右からロングボールが飛んできます。

そこにFWとDFが1対1の状況です。FWは右から左へ攻めています。DFとしては確実に跳ね返したいところ。
背中押し 008

背中押し 009

やはりボールは頭上を超えそうなのでDFは落下地点に入ります。

背中押し 010

FWはDFを見て下がります(DFに体を当てに行きます)

するとFWの背中とDFのお腹がくっつきますよね。

背中押し 011

FWはここからさらに押します。

背中でゴツっとDFを押すんです。 背中押し 012

すると、DFは更に下がります。もともとバックステップをしている最中でしたので、前から力を加えられても、それに逆らって前へ押し返す体勢が整っていません。大柄なDF相手にでも背中押しが有効な理由がここにあります。下がる途中で下がる力を加えれば更に下がらざるを得ません。踏ん張りが効かないので背中押しを使った側が確実に勝つことが出来るのです。

背中押し 013

あとは冷静に体のどこかにボールを当ててコントロールすればよいです。これでDFに競り勝ってボールを前線でキープすることが出来ました。

背中押し 014


これが背中押しです

まとめると、
  • DFはロングボールの落下地点を目指す
  • FWはDFが目掛けてバックステップをする(ボールを見なくて良い)
  • DFとFWがぶつかる
  • FWが背中でDFを押す
  • DFはズレるように下がらざるを得ない

簡単に言うとポジション争いでは背中を使って押せばファウルを取られずに相手を押しのけることが出来る、ということです。


  なぜ背中なのか


肩でもなく手でもなく背中を使えと教えるのには理由があります。それは反則との兼ね合いです。

背中押しのFWに対してDFが
  • 手で押し返したり
  • 抱え込んだり
  • ユニフォームを引っ張って入れ替わったり
  • 肩で体当りして押し倒したり
したら全部DFファウルを取られます。また下のような微妙な競り合いもよく起こります。

背中押し 015

これは本当に微妙なラインですが、背中押しに対してDFが上に乗り上げるようにジャンプして競り合うシーンです。これはボールへの関与によって印象で判定が変わります。まぁほぼ審判の心象ですね。殆どの場合どちらが悪いとも言えません。

John Terry Benfica v Chel 008

ただし、明らかにボールが高く届きそうもないのに背中押しを使うと、後ろからヘディンすぐす選手の下に入り込んでしまい、上に乗っかった選手が頭から落下することがあるので十分に注意が必要です。そんな時は、ジャンプして競り合うふりをすればよいです。

背中押し 027

よくゴール前の守備でいうところの体を当てろ、ってやつです。自由にヘディングさせなければ、ルーズボールが近くに落ちる可能性が上がりますし、そうすればもう一度自分で拾いに行けるかもしれません。また、味方が拾った場合チャンスが広がりますし、敵が拾ってもそこからプレッシャーを開始して奪い返せば絶好機を作り出せます。要は背中で当たるつもりで競ろ!!ということです。

ボールが前で落ちるなら腹トラ、モモトラを使って止めればいいまでです。

背中押し 016

長くなったので2回に分けます

動画は3分12秒から




次→背中押し応用と対策

3 件のコメント:

  1. いま中学2年生でサッカー部です。ぼくの中学は中高一貫校で、高校でも本気でやるつもりです。ぼくは、細いのでここに載ってるフィジカルテクニックは、重宝してます。高校になったら外部からも強い人がはいってくるので、高校でも戦っていけるようなフィジカルトレーニングを教えてください。

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    1. コメントありがとうございます。上半身は記事の通りで、下半身はアジリティ系が大事です。あとはジャンプとか100m×10本とかのインターバルトレですね。腕は実践で、体幹はアジリティやキック練習で鍛えるのをイメージしてください。「schalke training」「mainz training」で検索するといろいろ出てくるので参考にしてください。コンタクトを避けるためのコントロールやポジショニングの理解も重要です。いろいろ試してみてください。

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    2. 返信ありがとうございます。細かいところまで教えてくれて感謝してます。教えてくれた事を生かして頑張ります。このサイトが大好きなのでこれからも面白い記事をおねがいします。

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